wowow舞台「写楽考」Suzkatz×堤真一
6日にwowowで放映された舞台「写楽考」を観ました。謎の絵師とされる写楽を、喜多川歌麿、十返舎一九、蔦屋重三郎という数少ない登場人物で浮き彫りにしていくという構成がすばらしかったです。1幕は写楽(堤 真一)とその愛人お加代のからみが中心でしたが、浮世絵的な江戸時代のエロスの雰囲気がよく出ていたように思います。また強がりは言うが自分の思いを絵に表せない伊之(後の写楽)と、ストイックだけれど倒錯した感覚で女性を描こうとする勇助(後の歌麿)の二人の醸し出す緊張感を、重田幾五郎(後の十返舎一九)のおとぼけさで緩和していくという手法がおかしかったです。
2幕はいよいよ写楽の登場ですが、それは劇的でも何でもなく、人殺しのお尋ね人となった伊之が追い詰められたなかで、一瞬にひらめかせた才能を蔦屋が拾い上げるというものでした。蔦屋を演じた西岡徳馬の如才のない商人根性の演技が光っていました。そして牢に入れられた後も、自分の生きる意味を見いだしたかのように絵に打ち込む写楽。しかし、死を前にしてこれで良かったのかと、心が振れるあたりの描写が秀逸でした。最後の処刑のシーンの演出もよく考えられていて圧巻でした。
わすが1年足らずの間に、150枚の絵を残して消えた写楽。この舞台を観てますますそのミステリーさに引かれるようになりました。
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