「桂三枝の笑ウインドウツアー 2009 ファイナル」大阪公演 12日
前から5列目という桂三枝さんの目線を感じられるような席で、創作落語を楽しむことができました。髪の毛はだいぶ白くなられましたが、関西落語界の重鎮として見事な語り口と間の取り方で、演目の「大阪ルネッサンス」などは、一人芝居か講談かもう落語の世界をつきぬけたような感もありました。
最初の演目が「宿題」。息子の塾で出された算数の宿題に、右往左往する父親のお話。つるかめ算の問題に「こんなことやっても絶対役だたん。俺はいまだかつて、つるとかめの数を数えたことがない」と、問題の世界に現実の話を持ち込む父親の姿がおかしい。観客の共感をさそうところがうまいですね。京大卒の会社の部下から解法を聞くのですが、それもイメージがつかめず四苦八苦。教えてもらった解き方を、息子にトンチンカンに教えてしまうところがあれば、もっとおもしろかったように思うのですが、そうしなかったのはたぶん、それでは古典落語風になってしまうから避けられたのでしょうか。
続いて1時間を超す長編落語となる「大阪ルネッサンス」。言語統一令が発令された2xxx年の大阪、大阪弁を使った者はただちに言語警察により検挙されていく。大阪弁しかしゃべれない天ぷらやの主人がついに逮捕されるが、留置場で知り合ったレジスタンスの活動家に頼まれて・・・・。落語を聞いて涙を流したのは初めてです。「大阪弁ほど表現豊かで人情のある言葉はない、世界一の言葉や」と訴える天ぷらやの主人。ほんとにそうですよね。関西の地盤沈下や大阪の学力低下ばかりが取りざたされますが、大阪には他にはないええとこいっぱいありまっせ!と、大阪人にもっと大阪を誇りに持つことを、誠心誠意訴えられたから感動したのだと思います。最後に「くいだおれ太郎」も特別出演し、座をもりあげてくれました。くいだおれの女将さんの姿もお見受けしました。桂三枝さん、これからも大阪に元気を与えていってください。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)

