カテゴリー「文化・芸術」の記事

2009年4月12日 (日)

「桂三枝の笑ウインドウツアー 2009 ファイナル」大阪公演 12日

 前から5列目という桂三枝さんの目線を感じられるような席で、創作落語を楽しむことができました。髪の毛はだいぶ白くなられましたが、関西落語界の重鎮として見事な語り口と間の取り方で、演目の「大阪ルネッサンス」などは、一人芝居か講談かもう落語の世界をつきぬけたような感もありました。

 最初の演目が「宿題」。息子の塾で出された算数の宿題に、右往左往する父親のお話。つるかめ算の問題に「こんなことやっても絶対役だたん。俺はいまだかつて、つるとかめの数を数えたことがない」と、問題の世界に現実の話を持ち込む父親の姿がおかしい。観客の共感をさそうところがうまいですね。京大卒の会社の部下から解法を聞くのですが、それもイメージがつかめず四苦八苦。教えてもらった解き方を、息子にトンチンカンに教えてしまうところがあれば、もっとおもしろかったように思うのですが、そうしなかったのはたぶん、それでは古典落語風になってしまうから避けられたのでしょうか。

 続いて1時間を超す長編落語となる「大阪ルネッサンス」。言語統一令が発令された2xxx年の大阪、大阪弁を使った者はただちに言語警察により検挙されていく。大阪弁しかしゃべれない天ぷらやの主人がついに逮捕されるが、留置場で知り合ったレジスタンスの活動家に頼まれて・・・・。落語を聞いて涙を流したのは初めてです。「大阪弁ほど表現豊かで人情のある言葉はない、世界一の言葉や」と訴える天ぷらやの主人。ほんとにそうですよね。関西の地盤沈下や大阪の学力低下ばかりが取りざたされますが、大阪には他にはないええとこいっぱいありまっせ!と、大阪人にもっと大阪を誇りに持つことを、誠心誠意訴えられたから感動したのだと思います。最後に「くいだおれ太郎」も特別出演し、座をもりあげてくれました。くいだおれの女将さんの姿もお見受けしました。桂三枝さん、これからも大阪に元気を与えていってください。

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2007年8月 9日 (木)

「ペルシア文明展」大阪歴史博物館

 大阪歴史博物館で開催中の「ペルシア文明展」に行ってきました。シュメール人とかアケメネス朝ペルシアとか、ペルセポリスとか昔世界史で習ったような言葉が次々と出てきて、眺めているうちにわくわくとした気分になりました。

 まず驚かされたことは、文明の古さです。動物の模様が描かれた茶褐色の壺が、紀元前5000年とありその美術的なセンスや物づくりの精巧さに、ためいきがでました。それから印象的だったのは、この時代の人々の動物への愛着ですね。作品には特に羊や牛が多くあつかわれていましたが、表情などはどちらかというとユーモラスで、「こぶ牛」というはじめて見る動物の特徴をつかんだほのぼのとした造形には、ほほえましさすら感じました。それだけ、厳しい自然の中では動物も人間も一体化していたんだと思えました。他にもペルセポリスの神殿でみられるダイナミックな造形美術、リアルなするどい爪だけが残されたたライオン像には、思わず上を見上げて本体を想像してみました。3Dのように動物の顔だけがとび出すように造られた、黄金の杯にもそのアイデアと技術力に感心してしまいました。これらの文化が後にシルクロードを伝わり、飛鳥や天平人を大いに魅了させたことは言うまでも無いことだったと思います。
 願わくば、現在のイランがこれらの素晴らしい遺産を戦火に散らすことなく、人類の遺産として守られていくことを祈りました。

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