NHKドラマ「チャレンジド」第1[回 ~熱血教師 再び~を観て
盲目の中学教師の物語。エピローグで視覚障害を持ちながら教壇に立っている教師は、全国で数百人いると言われていました。このドラマはフィクションのようですが、盲目の先生達が実際に活躍されているということを初めて知りました。
視力を失い、それでも教師に復帰したいと相談する主人公の塙先生に対して、盲目の教師の会会長である筧先生が「またここに教師バカがいる」と言った言葉が印象的でした。教職なかばで失明した者にとっては、教師として再起をはかるということは、本当に心底教師が好きで、子どもが好きで、並大抵ではない情熱がないとできないということだと思います。しかも思春期まっただ中の様々な問題を抱える中学生とかかわるということは、健常者の教師にとっても困難を感じることが多いというのに、ハンディを背負った教師が向き合っていくということは、想像を絶するものがあります。このドラマでも、教室にたどりつけず誰もいない理科室で自己紹介を始めたり、目が見えないことをいいことに先生をからかう生徒が登場したりします。それでもくじけない塙先生の前向きな姿は感動的です。盲導犬、音声を読み上げてくれるパソコン、点字の出席簿などの助けを借りて、なんとか困難を乗り越えようとしていきます。
題名になっているチャレンジドはアメリカでは障がい者を意味しているそうで、障がいは個性ではなく力であり、新たな力でチャレンジしていくことが、神様から与えられた使命ということ。マイナスと思ってしまうことも、人間というのは少し見方を変えてみると、それは逆にすごい力になるということを教えられました。また誰の助けも借りずに一人だけでがんばろうとするのではなく、できないことはできないこととして、みんなに助けを求めていくこと。支え合うのも人間ができる姿なんですね
しかし、塙先生の学校の教師集団の冷たさはあまりにもひどい。自分から担任を任せたのだから、校長ももっとフォローすべきだろう。たぶんストーリー上の設定だとは思いますが、あれでは障がい児教育も人権教育も何もまともに行われない、能力主義、競争主義だけの学校になってしまいそうで恐ろしく思いました。
塙先生役の佐々木蔵之介。僕の好きな俳優さんでもありますが、突然視力を失った苦しみを乗り越え、体一杯に生きる姿をほとばせている演技に好感を持ちました。妻役の富田靖子。夫の目が見えなくなってしまう前に、泣きながら化粧をして自分の一番美しい姿を見せようとする場面には、涙があふれてきました。
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