ドラマ「不毛地帯」第一回を観て
ドラマ「不毛地帯」が始まりました。奇しくも来週からは同じ原作者・山崎豊子の「沈まぬ太陽」も公開され、テレビ、映画で山崎豊子の世界を堪能できることになります。
そして、この二つの作品に同時に描かれているモデルが、元大本営参謀で戦後は伊藤忠商事の会長にまで登り詰めた「瀬島龍三」です。ただ自分としては正直言って、日本陸軍の亡霊が政界の黒幕的存在となって暗躍したというイメージが強いです。「不毛地帯」の原作を読んでいないので、どのような視点でとらえているのかは分かりませんが、第一回目を見る限りにおいては、主人公の壹岐正(唐沢寿明)が作戦参謀として、多くの人々を死に至らしめたことに責任を感じ、戦後は自分の肩書きが通用しない世界で、純粋に日本の再建につくすというようなモチーフでした。
しかし、たぶん2回目以降は、山崎豊子お得意の政・財・官をとりまくどろどろした権勢欲の中で、木の葉のように翻弄される人間の姿が描かれるのだと思います。日本の戦後史をたどる上でも、おもしろそうな作品になりそうなので是非これからも注目したいです。
1回目では、やはりシベリア抑留のシーンが印象的でした。父が抑留者の一人だったので、その過酷さは胸につきささりました。およそ人間の平等をかかげた社会主義国とは決して思えぬその非道さに、憤りが高まります。もちろん日本の戦争責任は問われなければなりませんが、人命をもてあそぶような原爆投下やシベリア抑留を正当化することは断じて許せません。
数万の人が冷たい大地に倒れる中で、主人公は11年間も囚人として重労働に耐え、生きて日本に帰ってくることができました。その精神力は並大抵のものではなかったと思います。過ちをくりかえさせないためにも、この話はしっかり受け止めないといけないと思いました。
キャストも唐沢寿明を始め、原田芳雄、柳葉敏郎など豪華な演技派をそろえ、女性陣も小雪、和久井映見、天海祐希など魅力的な面々で、フジテレビ開局50周年ドラマにふさわしい陣容になっています。それから音楽を坂本龍一が担当しているのも深いですね。
しかし「ふもうちたい」と入力し変換すると、「歩も打ちたい」となるのは何とかなりませんか。
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