キャラメルボックス2009スプリングツアー「容疑者Xの献身」 25日 神戸公演を観て
原作を読み、映画も観て、ついにキャラメルの舞台となった「容疑者Xの献身」を待ちかねて大雨の中、新神戸オリエンタル劇場に向かいました。
原作の持つ雰囲気を壊すことなく上演するためか、いつものような踊りも歌もなく照明を落とした舞台で、何の代償を求めることなくただひたすら愛する人のために、自分の能力のすべてを捧げ尽くした天才数学者の思いにあらためて心打たれました。映画では堤真一でしたが、やはり原作のイメージとは異なる華のあるところが感情移入できませんでした。しかし、西山浩幸演じる石神はまさに風采のあがらない原作通りのキャラクターで、社会に受け入れられなかった悲しみと、自分の思いを伝えきれないまま、愛する人の幸せのためだけに生きようとする切なさが本当ににじみ出た素晴らしい演技でした。全体的にもよくまとまった構成で、出演者全員が交代で原作の朗読をするといのも秀逸でした。といってもシリアスなだけではなくキャラメルのお約束のギャグも散りばめられていて、特にウェイター、ウェイトレスの三段落ちは傑作でした。
たぶん今年観るであろう演劇の上位に入るのは間違いないと思います。
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